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西日本新聞 2004.5.14掲載
「大きな夢を持つと言うこと」
障害者も参加できるスポーツを助成する「ユニバーサルスポーツ基金」(福岡市)が企画した「第一回ユニバーサルフェスティバル」が4月16、17の両日、長崎県佐世保市のハウステンボスで開かれ、その運営の手伝いをさせてもらった。「日本での障害者スポーツのイメージは、いまだ健常者スポーツの二の次で、魅力をしっかりと伝える大会が少ない。子供のマラソン、インラインスケート、マラソン、車いすマラソンなどの多種目を、障害の有無や年齢にかかわりなく楽しめる夢のある大会にしたい」という大会の趣旨に共鳴した。
テーマパークでのこうした大会は異例なことだが、ハウステンボスのほか新聞社や企業、ボランティア団体などの協力を得て開催された。公道では難しかったゴールするまでの制限時間を設けないという試みも実現した。
インラインスケートのパフォーマンスで会場は盛り上がり、プロ選手から養護学校の生徒たちまでが参加した車いすマラソンのゴール地点は終始、歓声に包まれた。ランナーも応援者も、コースの素晴らしい環境を満喫した感があった。印象に残ったのは、シドニーパラリンピック(2000年)の車いすマラソン銀メダリストの廣道純氏(30)による演技だった。
彼は高校一年生の時、バイクを無免許で運転して事故を起こし、障害者になった。その事故を「バチが当たった」と表現しながら、しかし自分にとっては、「それが良かった」と言い切る。それまでは障害者ではなかったが、夢も生きがいもなく「生きていなかった」。九死に一生を得た。その後は、足は使えなくなったが、車いすレースで世界制覇をめざすという大きな夢を持ち、本当の意味で「生きている」と・・・。
廣道氏の話に誰もがうなずいていた。「たった一度の人生」。その彼の言葉の余韻を抱いて、翌日、彼の走りを見た。コースを駆け抜ける彼の姿に多くの力をもらった気がした。
こういった大会が、たくさんの人たちに夢や有機を与えるイベントに育っていくことに期待したいと思う。
(東京都、「プレスプラン」編集長・木村浩一郎)
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